2010/8/15 萩尾望都さん 「半神」
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こんにちは。鈴木達也です。
人に好きな本を勧める機会があり、萩尾望都さんの「半神」を紹介しました。
たった16ページの短編マンガですが、私にとっては、最も心に深い余韻を残す
作品のひとつです。
以下、ネタバレを含みますので、ストーリーを知りたくない方は、まずマンガ
を読んでから、この記事をお読みください。
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うまれつき腰で身体がくっついているシャム双生児姉妹。妹は天使のような
美しさと純真さを持っていますが、知能が未発達です。
姉は聡明で、妹の世話係です。妹の身体の臓器は正常に機能しておらず、姉の
臓器から栄養を受け取っています。そのため、姉は髪の毛もろくに生えず、
肌はカサカサです。美しい妹は人々の愛情を一身に受け、姉は妹を憎みます。
姉ひとりで姉妹ふたりの身体に必要なエネルギーを供給するという無理がたた
り、姉の身体は持ちこたえられなくなります。姉が死ねば、栄養を受け取っ
ている妹も死ぬ。せめてひとりでも助かればと、13歳の時、二人は分離手術
を受けます。分離してしまえば、妹は死ぬしかありません。
手術後、歩けるようになった姉は、妹に会いに行きます。ベットの中に
横たわっているのは、栄養の供給を受けられなくなり、髪もなく、肌も
カサカサの妹でした。まるで鏡の中の自分のような妹は、弱り、死んでいき
ます。
3年が経ち、美しく健康になり、すっかり普通の女の子として暮らしている姉。
ふと鏡を見ると、映った自分の姿に、憎んでいた美しい妹の姿を認めます。
彼女は分からなくなります。死んだのは誰なのか。わたしなのか? わたしの
半身が死んでしまったのか? わたしは彼女を愛していた・・・憎んでいた・・
このマンガは、アマゾンの書評でも大絶賛されています。誰ひとりとして
この主人公姉妹のような経験をしたことないのに、なぜ多くの人が感動するの
でしょうか?
私にとってこの話は、人の成長ということを思い起こさせます。
妹は自分の中の無垢な子ども、神性の部分。
姉は世の中の事をよくできる大人、知性の部分。
人は成長する中で、子どもの部分を殺して大人にならなくてはならないと思い
込む。そして、自分の中の無垢な子ども、神性の部分を殺してしまう。
しかし、大人になった後、時々自分の中の子ども、神性の部分に触れることが
ある。この物語を読んだ時のように。
この物語を読むと自分が失ったものの大切さを感じるからだと思うのです。
でも実は、感動できる・感じ取ることができるということは、本当は失って
いないということだと思います。まだ、その部分が自分の中にひっそりといる
から感じることができるのです。半神の主人公と同じように。
この話は、NLPでいうパート(人の中の様々なパーソナリティ)を思い出させ
ます。また、ロバート/ディルツさんの言う、エゴとソウルも思い出します。
http://ameblo.jp/suzukit/entry-10570770804.html
この話のタイトルは、「半身」ではなく、「半神」なんですね。
それではまた。
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